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2011年1月 3日 (月)

現場がなぜ力を失うのか:ドレイファスモデルから

 リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法に記載されたドレイファスモデルの話を続ける。
 この本のP.21に下記のような趣旨が記載されている。
 ・プログラマー自身がただの役立つ「モノ」として軽視される傾向がある。
 ・給与体系が不公平なため、達人プログラマーは管理・指導・講演活動へ移り、プログラミングは初心者や中級者に委ねられることになる。
 ・形式的な方法と道具に依存しすぎたために実践における現実の経験が不足する。
 ・ついには、真の目的であるプロジェクトの成果を見失う。

 これは、日本の組み込み技術開発の現場で起きている現実と見事なまでに符合する。
 組み込み技術は、ハードとソフトの界面に位置し、いわゆるすり合わせが不可避な分野だ。すり合わせというのはある種、職人的な技能を必要とする。しかし、プログラミングを軽視する風潮が、職人芸的技能の習得を妨げることになる。設計のようなレベルの高い仕事は社員がやり、その設計に基づいたプログラミングの良いなレベルの低い仕事はアウトソーシングすればいい、という考えだ。設計が重要というのは確かである。しかし設計は現場経験がないと、コストと品質のバランスを欠いたり、テストが終息せず大きな納期遅れにつながったりという副作用を伴う。
 ここに、CMMIという仕組みを形式的に導入するという不幸が重なると現場はとんでもないことになる。
 プログラミングの重要性を経営層が理解し、管理職ではない達人プログラマーを正しく処遇することが重要である。

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