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2011年2月 1日 (火)

アナログモデム技術は死なず:白物家電の遠隔故障診断での応用

 CESに行った人から聞いたのだが、洗濯機の故障診断で、洗濯機から出る音を使って、故障診断できる洗濯機が展示されていたらしい。具体的に言うと、洗濯機の調子が悪いときにユーザーがサービスセンターへ電話する。サービスセンターのオペレータがユーザにある操作をしてもらうと、洗濯機から音が出る。サービスセンターではこの音を聞いて故障診断し、的確な回答をするしくみらしい。
 洗濯機から出てきた音は、音声帯域に変換されたデータ信号である。つまり洗濯機に内蔵されているCPUが洗濯機の故障診断を実施し、そのデータを送っているわけだ。
 今までも、故障コードがでてきて、その番号をサービスセンターに言えば、的確な回答をしてくれるという仕組みがあった。しかし、故障コードだけでは情報量が少ない場合もあるであろう。情報量が増えることで、今まではサービスマンがいかないとわからなかったことでも、ユーザーに対処してもらえることもある。また故障であっても、どこが故障かがより的確にわかるので、サービスマンが事前に部品を持っていったり、交換部品をユーザーに送ってユーザーに交換してもらったりといろいろな手が打てる。しかもこうしたことは、ユーザーにはサービス向上と受け取ってもらえ、サービスセンターにとってはコスト削減になる。
 このポイントは、機械自身が知っている情報をいかにしてサービスセンターのコンピュータへ伝えるかという部分にある。このデータ量は、故障コードに使えるたかだか4ケタ程度の数字よりも多いが、画像データほど大量ではないというところがみそである。データを音声帯域へ変換して電話を使って送るというのは、むかしむかしパソコン通信で使っていたアナログモデムの技術そのものだ。今やそんなモデムを使っているところはないと思っていたら、技術そのものは、こんなところで残っていたわけだ。
 私自身は、このことは、人から聞いて最近知った。でも実は、ダイソンの掃除機では以前から同じことをやっていたらしい
 白物家電がネットをつながれば、こんなことをやる必要もないであろう。しかし、白物家電をネットをつなげる提案は、展示会の参考出展レベルではいやになるほど見てきたが、全く普及していない。
 ネットにつなげなくても、携帯電話はものの近くまで行って音を拾えるので、データ量が小さければ実用的である。しかも、メーカーとしてもたいしたコストアップにはならない。
 技術開発で重要なのは用途開発である。その技術をどこに使うかということこそが、企業の技術開発者の腕のみせどころであり、そうした意味でこの応用は素晴らしいものだと思う。

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