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2011年4月17日 (日)

大阪歴史博物館特別展「幕末・明治の超絶技巧」:技術の継承について考えさせられた

 大阪歴史博物館というところがある。見事なくらい来訪者が少ないが意外におもしろい博物館である。ここの常設展示の内容については別の機会があれば触れてみたい。ここで、4/13~5/29の期間中「幕末・明治の超絶技巧 世界を驚愕させた金属工芸 ~清水三年坂美術館コレクションを中心に~」という特別展をやっている。江戸時代の美術品と言えば浮世絵を思い浮かべる人が大半だろう。実は、幕末・明治というのは日本の金属工芸の最盛期だった。ところが、その技術は西洋文明が盛んになると同時に衰えていまったらしい。今回の特別展は、清水三年坂美術館というところのコレクションを主として紹介するという展示になっている。展示会の趣旨を少し引用する。


 幕末・明治という時代は、日本の美術工芸の世界に大きな変革をもたらしました。中でも金属工芸は、永く刀装金工を中心に発展してきましたが、幕藩体制の崩壊とその後の廃刀令(明治9年:1876年)によって、大きな後ろ盾を失いました。しかし刀装金工たちは、自らの技術を芸術世界に高めることでその生き残りを図ります。
 帝室技芸員としてこの時期の金工界を牽引した加納夏雄(かのうなつお)と海野勝珉(うんのしょうみん)、そして岡山の地で細緻な技を極めた、想像を絶するほどの細密な作品は、国内はもちろん海外の美術愛好家に驚きをもって受け止められました。

 見てみないとわからないが、本当に素晴らしい作品ばかりである。自在置物というのも初めて知ったのだが、置物を実際に動かす事が出来るのである。たとえば、蛇の自在置物は本当に蛇のようにとぐろをまかせることもできるし、一直線にすることもできる。満田晴穂と自在置物標本箱というホームページに写真がある。
 日本の伝統的なものより印象派の絵画や西洋骨董などに集まった結果、幕末・明治の美術品に関心を持つ人がほとんどいなくなってしまい、こうした作品を手がける人たちがいなくなる。こうした技術というのは言葉では伝えられず、人から人へ体で伝承されるものだ。そのため、需要の衰退が技術の衰退となり、今やこうした素晴らしい作品を作れる技術は途絶えてしまったらしい。
 技術の伝承というのはそういうものである。美術品だけでなく産業分野でもあり得ることだ。そしてそうした衰退に逆らい技術を伝承しよという試みもある。たたら技術の伝承機械時計のムーブメントの技術など地道な努力もある。一度消えてしまうと復活は本当に至難の業だ。なんとかして伝承して欲しいものだ。

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