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2011年7月29日 (金)

情報処理8月号はフィジカルコンピューティング:パーソナルファブリケーションという考え方が新鮮

 前回紹介したScratchというプログラミング環境は、MindStormsの開発者が関係しているという。MindStormsといえば、フィジカルコンピューティングのはしりの一つである。このフィジカルコンピューティングについて、何と情報処理学会の学会誌である情報処理が特集を組んだ。しかも結構おもしろい記事に仕上がっている。一般の書店には売っていないが、一読の価値はあると思う。
 フィジカルコンピューティングのためのツールキットとして紹介されているのは、Gainer、Arduino、Phidgets、Aniomagic、mbed、PSoCである。Aniomagicというのは、この記事で初めて知った。、Arduinoが一番メジャーだろう。このあたりの紹介記事は、日経ソフトウエアがフィジカルコンピューティングを紹介するとこうなるかな、という程度の概要の紹介で、わざわざ学会誌で読むこともない。
 ところが、この特集の第2部になるとがぜん面白くなる。パーソナルファブリケーションという考え方が紹介されている。耳慣れない言葉なのだが、MITのNeil Gerrshenfeldらが中心に唱えている新しいもの作りの形で、「個人の生産活動」を指す。個人が各々のニーズに合ったものを「自ら」企画、設計、製造することで、まだ世の中にないものを生み出すことが可能になる。私は未読だが、ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明けという本にその活動が記述されているらしい。
 これも未読だが、造形表現への応用としてFORM+CODE -デザイン/アート/建築における、かたちとコードという本があるらしい。この本の紹介文が、何となくわかりやすいので、引用する。

本書は、デザイン/アート/建築分野におけるソフトウェア利用の可能性について、その歴史・理論・実践を総合的に紹介するための最初の1冊です。「コード」を利用して「かたち」を生成するための考え方・技法について、「繰り返す」「変換する」「パラメータ化する」「可視化する」「シミュレートする」という5つのテーマを切り口に解説しています(技術的な事柄、たとえばプログラミングについては解説していません)。
美術、建築、インダストリアルデザイン、デジタルファブリケーション、映像、写真、タイポグラフィ、インタラクティブメディア、ゲーム、人工知能、人工生命、データマッピング、ビジュアライゼーションなどの領域から、過去60年間の重要作品250点以上を、それらのルーツとともに紹介しています。 Processingの開発者、Casey Reasを中心に執筆された本書は、デジタルデザイン/メディアアートのコースのための理想的な入門テキストとなっています。

 この紹介文から、なんとなくどんなものかわかるであろう。
 しかも、こうした取り組みをMITでは授業にしているらしい。”How to Make (Almost) anything”という講座である。この紹介記事も魅力的で、年甲斐もなくMITへ留学したいと思わせてくれる。慶応大学の先生が実際にこの鋼材に留学された時の体験記がWebに掲載されていて、これも必読である。本当にうらやましい体験だ。
 オリジナリティは基本的には個人ベースのものだ。専門に分かれるということは、効率的である。しかし、オリジナリティが効率から生まれるかというとそうではなかろう。「自ら」企画し作る、という発明の原点をもう一度見直す必要がある。
 掃除機で有名なダイソン氏も、自分で試作するという。結局手を動かすことでしか得られないものがあるのである。無からオリジナリティが出てくるわけではない。オリジナリティとは新規の組み合わせである、という。手を動かす中で新しい組み合わせが着想されるのだろう。

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