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2011年9月20日 (火)

長所を伸ばすことと短所を直すこと:長所ばかり強調されすぎていないか

 短所を直すような教育はだめだ。長所を伸ばすようにしなければ、という言葉がある。長所を伸ばすことと短所を直すことのどちらが重要かについては勝負が付いてしまっているようなところがある。でも本当にそうなのだろうか?
 ソフトウエア関係で有名なクヌースが、学生に対して卒業式の講演で、短所を直しなさい、と言ったことがある(この部分、記憶のみで、詳細は不明)。長所を伸ばしなさい、が優勢の世の中で、短所を直しなさい、と言う人がいるんだとびっくりした覚えがある。
 どんな文脈だったかも覚えていない。しかし、社会に出る人間に対しては有効なアドバイスだと思う。もちろん社会では、長所で勝負するのである。でもそれは、社会人として一人前になってからのことだ。学生から社会人になるときに重要なのは、社会人として通用する人間になることである。それは大抵の場合、短所の修正である。
 朝に弱いという短所があれば、それを修正して、きっちりと起きられるようにしなければならない。別に、浅いに強くなる必要はない。つまり、長所にする必要はないが、短所は修正しないといけない。
 整理整頓が出来ない、挨拶が出来ない、など、短所はいっぱいある。そして、それはたいしたことのない短所だ。思慮深いとか、論理性があるとか、粘り強いか、こうした伸ばすべき長所は人間らしい特性である。
 修正すべき短所というのは行動だ。見た目でもある。人間性にかかある長所とは次元が異なるのである。ちょっとした短所なら、まじめに取り組めば修正できるのだ。ところが、長所を伸ばすということが強調されすぎて、こうしたちょっとした短所を修正するように教育してこなかった。これでは、長所を伸ばすどころではなかろう。
 そういう意味で、クヌースの言葉は、今から社会に出る人間にとって、良いアドバイスになっているのだと思う。長所を伸ばそうという、格好の良いアドバイスよりも、短所は今のうちに直しておいたほうがいいよ、というぱっとしない、でも役に立つアドバイスというものがあるのではなかろうか?

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