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2011年10月18日 (火)

信頼性技術で日本が遅れをとっているとはショックだ:HALTに関する日経エレクトロニクスの記事より

 日経エレクトロニクス10/17号を読んでいて、「壊して作るHALT活用設計 コスト競争力の源泉に」という記事を読んで少しショックだった。HALTという言葉は初耳だが、この記事の題名で見る限り新しい設計手法があって、それが新たなコスト競争力の源泉になる、という記事のように見える。
 でも、実際には、1980年代に米国で発明された信頼性試験技術で、1990年から2000年代に、欧州、台湾、中国、韓国で活用されてきた技術で、日本のメーカーは今頃になってようやくキャッチアップしようとしている、ということらしい。HALTというのは、強いストレスをかけて破壊して、その信頼性を調べるとい技術のようである。日本のような加速試験で、設計寿命まで耐えられるかどうかを調べる試験とは発想が異なる。
 なぜ、HALTが試験方法としてすぐれているのかは、この記事ではよく理解できなかったが、設計へのフィードバックなどの効果がこの記事通りなら、HALT未導入国である日本は大きく遅れをとっていることになる。サムソン社の製品の品質向上に役立っているらしい。しかも、適切な設計マージンがわかるので、過剰品質をおさえることが出来るという意味で、コスト競争力の源泉にもなるらしい。
 ビジネスモデル競争はなかなか日本メーカーには難しい。以前も書いたように、メーカーの主流派はやはりメーカー体質の経営陣であり、新しいビジネスの形態とそれに投入する経営資源を本当の意味で理解できないからだ。でも、この品質に関する部分は、メーカーの主流のはずだ。そこですら、新しい技術への取り組みが遅れているとすると危機的状況である。今までのやり方を踏襲すればいいという姿勢からは新しいものは生まれない。
 新製品開発は、機能開発だけで成り立つものではない。日本では安いものを作れない、では、何も始まらない。コスト競争力はメーカーにとって最も重要なものであろう。その部分を、単に製造アウトソーシングで乗り越えようとするのは間違いだ。コスト競争力を生み出すための技術開発にも力をいれるべきなのではないだろうか?

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