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2011年11月15日 (火)

ヒューマンエラーを引き起こす設計:セーフウエアより

 前回に引き続き、セーフウェア 安全・安心なシステムとソフトウェアを目指してから、考えさせられた箇所について書いてみたい。
 オペレータのヒューマンエラーとして片付けられるものの中のかなりの部分は設計ミスだ、という。たとえば、こんな表示があれば、確かにヒューマンエラーを引き起こすに違いない。
・同じ測量値を表示するいくつかの目盛板が異なるスケールで目盛り付けされている。
・正常な領域が統一的にマーク付けされていない。
・重要な小数点の位置が不明確である。
・パネルのメーターは1m離れたら見えないのに、これらのメーターを制御する装置は10m離れたところにある。
・警告灯のラベルが関連する手順書の対応するラベルと異なる。
 こうしたことは、設計ではありがちである。機能を実現することに精一杯で、その状態を表示する部分に対してあまり考慮をしないからだ。特に、上記の最後のことなんか、現場では頻発している。ラベルを、それぞれの担当者が自分の言葉でつけていくからだ。ある担当者は、警報と名付け、ある担当者は警告と名付け、ある担当者は緊急と名付ける、なんていうことはしょっちゅうである。そして、設計者は、これを些細なことととらえがちである。でも、オペレータにとって、システムの状態を知るには、ラベルとか、メーターとかしかないのである。
 私は、設計と運用とのギャップの大きさが問題を引き起こすことはかなり多いと思う。だが、残念ながら、そのギャップを埋めるのは簡単ではない。設計者の関心事は、運用ではなく、仕様を実現することだからだ。運用を少し想像してみれば、こんなミスはなかったのに、という事例は多いのではなかろうか。

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