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2012年1月 8日 (日)

国際標準の利点と欠点:花火にまで国際標準があるとはねえ

 前回、VMの国際標準を決めて、その上でいろんな言語が動くようにできればいいのに、ということを書いた。HTMLにしたって、ブラウザごとにいろんな方言があるものの、国際標準で決まっているからこそ、1つのブラウザで基本的な表示はすることができる。Etherネットだって、国際標準があるので、ケーブルを買ってきてハブに繋げれば通信できる。
 国際標準があるということは、その技術がワールドワイドに普及するための必要条件のようなものだ。現に国際標準のないAC電源については、電圧、周波数、ACコンセントの形状なんかが国によって異なるため、いまだに海外へ行くときには、注意しないと使えなかったりする。Etherネットのコンセントが、どこの国でも必ず接続できるのと大違いだ。
 国際標準をかつぐ企業は、もちろん自社の技術で世界中に売りまくろうという魂胆でがんばるわけだが、ユーザーにとってもどこでも使えるというメリットがあり、国際標準があることメリットは明らかだ。
 しかし、この国際標準のビジネス戦略面が大きく出すぎて、どこにユーザーメリットがあるんだろう、と思うことも少なくない。その端緒の一つが、悪名高きISO9000だろう。技術ではなく、仕組み面での国際標準というやつである。ISO14000とか、この手の国際標準が増えてきた。
 日経ビジネスオンラインの記事で、花火にまで国際標準が提案されているということが出ていた。この国際標準を提案している中国の主張が面白いのでそのまま引用する。


 「2011年9月21日に中国提案が可決された。花火産業は中国特有の重要な産業だ。花火は単に商品と言うだけでなく、文化や文明の担い手である。中国は花火の生まれ故郷であり、世界最大の生産国であり、消費国だ。世界需要の80%が中国で消費されている。
 花火の国際貿易が増加するにつれて、技術的貿易障壁が健全な国際貿易の発展を阻み始めた。標準規格と技術的な指標を開発することは、消費者の安全と業界の発展にとって必須である。この専門委員会の設立により、他の国に成果を分け与えることができる。技術要件を標準化することにより消費者の安全がより確保され、国際貿易が促進される」

 もっともらしい文章が並んでいるが、結局は、花火は中国製に限るということにしたいというビジネス戦略の一環でしかないように思う。国際標準の本来の姿を逸脱しているのではないか。前にも書いたように、同じような五問は知財に関しても感じている。もちろん、ビジネス戦略は必要である。どんな活動でもコストがかかるわけであり、国際標準作りに、ビジネス戦略がからむのは当たり前だろう。でも、その中で重要なのは、ユーザーメリットである。顧客価値を考えてた国際標準であって欲しいものだ。

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