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2012年7月 4日 (水)

理性の限界:久しぶりに知的刺激を受けた本

 専門書やビジネス書は常に読んでいる。昔から好きだったSFを再び読み出した。
 理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性は、そうした本とは異なり、久しぶりに知的刺激を受けた本であった。この本では、「アロウの不可能性定理」「ハイゼンベルグの不確定性原理」「ゲーデルの不完全性定理」というわかりにくい内容を、いろんな仮想的な発言者を登場させ議論させることで理解させてくれる。
 「ハイゼンベルグの不確定性原理」「ゲーデルの不完全性定理」は、理系なら必ず知っている内容である。が、その内容を、うまい比喩で、本質まで教えてくれる。チューリングマシンのように情報工学で習った内容も、この文脈のなかで位置づけられ理解が深まる。アルゴリズム的情報理論というのは、情報工学を学んでいながら全く下なかった内容で、興味深かった。IBMの研究所の研究者の成果らしいが、さすがにIBMは懐が深い会社だ。
 「アロウの不可能性定理」というのは、この本で初めて知った。公平な投票とは何か、そしてそれが原理的に不可能であるということを実例で示してくれる。
 Amazonのレビューもすごい数のレビューで、それを読むだけでも、この本で刺激を受けたことがよくわかる。久々に、知的面で刺激を受けた本である。

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高橋昌一郎「理性の限界 不可能性・不確定性・不完全性」(講談社現代新書) 硬めのしっかりした本を久々に読めました。 扱う中身は広いですが、読みやすいです。 現実にはありえない人数の人が登場す...... [続きを読む]

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