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2012年11月29日 (木)

技術者にとっての経験の価値:現場にとって難しい問題だ

 多様な挑戦と権限委譲で技術者の“経験”を取り戻せという記事で、その通りと思う発言があった。プレイステーションの開発で有名な久多良木健氏の発言である。引用する。

昔は、テレビを開発する際にチューナーも表示デバイスも一人で手掛けたから、全体像がよく分かった。今は、製品の仕様が分かっても『なぜテレビが映るのか』というような基本的なことを理解する機会がないのかもしれない。ソフトウエアも階層ごとに開発者が違っていて、システムとして捉えられなくなっているのではないか。

 私はテレビを開発したことはないが、でも1つの製品を開発するときに、多くとも数人の開発であることが多かった。なので、情報工学というソフトウエア分野の出身であったが、結局は回路もわかるし、機構だって少しはわかる技術者になっていって。それは、人数が少なかったので、自分の得意なところだけをやるという贅沢は許されなかったからだ。でも、そのおかげで、全体像が把握できるようになったことも確かだ。
 前にも書いたように、年寄りが集まると開発現場の空洞化の話が出る。引用した久多良木健氏の発言もその通りと思う。でも、1つの製品開発に数十人もかかわるようになると、各担当者の分担は当然狭くなる。OS周りの経験しかない、とか、GUI周りの経験しかない、というような技術者が出てくる。そらならましな方で、ソフトハウスへ発注する仕様書作成しかやったことのない自称技術者(実体は手配師)も存在する。そして、今のように大規模化した開発においては、それが必要悪になってしまっている。
 でも、久多良木健氏の発言を聞いて、その通りと思える技術者が現場にいる間に何とかしないと、技術立国に日本なんて絵に描いたもちでしかない。有志で集まって、基本がわかり自分で手が動く技術者をどう育成してくかの議論を始めたところである。

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