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2013年12月18日 (水)

[ワインの質]= 12.145 + 0.00117 x[冬の降雨量]+ 0.0614 x[育成期平均気温]- 0.00386 x[収穫期降雨量]

 今回のブログの題名にあげたのは『その数字が戦略を決める』、権威者の判断もしばしばビッグデータの「絶対計算」に及ばず:ITproという記事から引用したボルドーワインの品質に関する関係式である。この記事は非常に面白かった。
 前にも書いているように私はビッグデータに対して非常に懐疑的である。しかし、この記事ではビッグデータがしばしば権威者を上回る成果をあげるという実例を色々書いている。その例としてあげているのが、このボルドーワインの品質に関する関係式である。プリンストン大学のオーリー・アッシェンフェルター教授がこの式を発表したときには、ワイン業界からは、反発・軽蔑・嘲笑が巻き起こったらしい。しかしその後、その年のワインの品質に関する予測に対して、この式の方がワイン業界の権威者の予測よりもはるかに良い成績を収めたのであった。その他にもいくつかの実例を挙げている。
 このワインの実例は回帰分析に基づくものである。回帰分析というのはかなり強力な手法であり、紅葉の見ごろ予測式など、いろいろなところで応用されているということは以前も書いたことがある。大量のデータをもとに回帰分析を行い、そこから導き出された回帰式が良い成績を示すということに関してはその通りだろう。
 しかし世の中でビッグデータと言っているのはそれだけなのであろうか。もっと多くのことを期待しているのではなかろうか。そのもっと多くのこと、というのは回帰分析のような実績のある方法ではなく、何か他の方法を必要とするような効果を期待しるのではないかというように思うのである。何かビッグデータという魔法の手法があって、データさえ蓄積すれば何か良い結果が得られるというのは大きな間違いである。ビッグデータというのはどんな手法を用いて分析や解析をするのかというのが重要である。しかしなぜかデータを集めることが重要だというように勘違いされている。
 どんな手法を用いて分析や解析をするのか、という仮説をもって、大量のデータを収集するということがビッグデータであるというならば、私はビッグデータというものは大賛成だ。
 この記事で紹介されているその数学が戦略を決めるという本を読んでみようかと思った。

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