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2014年5月15日 (木)

組み込みシステムのセキュリティについて気づきを得られた講演:組込みシステム開発技術展の基調講演より

 東京ビッグサイトで開催されていた組込みシステム開発技術展へ行ってきた。名古屋大学の高田先生が「つながる組込みシステムとセキュリティ」という題名の基調講演をされていたのを聴講した。高田先生はTOPPERSプロジェクトで組み込み技術の世界中では非常に有名な先生である。その先生が組み込みシステムから見たセキュリティについて、いろいろな視点から話をされていた。
 まず冒頭に、組み込みシステムといえどもセキュリティーを避けては通れない時代になったという話をされていた。全く同感である。
 次に、情報セキュリティーの分野と組み込みシステムのセキュリティーの分野における、似た部分と違う部分についていろいろな角度から話をされていた。この講演で最も示唆的だったのは、機能安全も含めて話をされていることである。 機能安全と情報セキュリティの大きな違いは、守るべき資産の違いである。情報セキュリティは文字通り情報を守ることである。機能安全が対象にしているのは、人の生命、健康、財産であるつまりそもそも守るべき資産の対象が違うのである。
 さてこう考えたとき、組み込みシステムのセキュリティーで守りたい資産は何であろうか。組み込みシステムにおいては、守りたいものは情報だけとは限らないということである。もちろん最近クローズアップされている個人情報では、守りたい資産は情報である。ところがそれだけではなく、機能安全と同じく人の生命、健康、財産といったものも、組み込みシステムのセキュリティーの対象なのである。
 考えてみれば当たり前の話なのであるが、こうして明確に対比して考えたことはなかった。私が今まで組み込みシステムのセキュリティについて、このブログで書いてきた時も個人情報の漏洩について心配した話もあれば有名なStuxnetのように制御システムのセキュリティについて心配した話についてもある。前者は情報セキュリティと同じカテゴリーだが、後者は全く異なるということについて意識したことはなかった。例えば自動車の盗難防止というのは、守る資産が自動車という財産であり、情報セキュリティーのカテゴリでは無い。しかし盗難防止が電子キーなどの手段で実施されていれば、その部分については情報セキュリティーのカテゴリになるのである。
 おそらく、組み込みシステムのセキュリティというのは、従来の機能安全に含まれる部分と情報セキュリティーに含まれる部分との総合的な分野になるのであろう。なかなか難しい課題である。

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