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2014年6月24日 (火)

マツダ社の特性の共通化:日経ビジネスオンラインの記事より

 「マツダほど素晴らしい会社はない!(笑)」:日経ビジネスオンラインのコモンアーキテクチャーの話が興味深かった。いわゆる共通化と少しトーンが違うのである。この記事では、特性の共通化ということを議論されている。私は車のことは詳しくないため要旨をまとめる自信がないので、記事を引用する。

 コモンアーキテクチャーって、「アーキテクチャー」とは言っているけれども、少し言葉を変えて言うと、「コモンキャラクターリスティック」ということになる。「共通の特性」を持ちましょう、という意味です。
 それってどういう意味かと言うと、ハードウエア、部品の共通化を否定しているんです。
 例えば違う大きさの2つのピストンが有る。同じ燃焼をさせようとすると、同じ形状の物は使えませんよね。形状は変えんといかんし、ストロークも変えんとかんし、インジェクターも変えんとイカン。全部変わっていくんです。
 同じ特性にするという事は、共通の部品は使わない、ということなんです。


 なんとなくわかったような気がするが、これで何がメリットなのかさっぱりわからない。部品の共通化はコストメリットがあり、これは明確なメリットだ。でも特性の共通化に何のメリットがあるのか。さらに引用する。

 特性を共通化する一番のメリットは、同じコンピューター制御が使えるようになるということです。いま物事って全部コンピューターで制御されているんです。燃料を吹くのもバルブ開閉のタイミングも、全てコンピューターの指示で動いているわけですよね。どのタイミングでいくら吹けとか、1秒間に何回吹けとか、エンジンをコントロールするコンピューターの中のソフトウエアを作るのは、ものすごく大変な事なんですよ。
 1個ずつの物は共通でも、特性が変わるとそれぞれに異なるコンピューターの制御が必要になる。これはエラいことです。昔はキャブをこうねじっておけば済んだものが、今はすべてコンピューターなので、そのプログラムの変更に大変な工数時間がかかるんです。この特性を1つにしたら、その時間がドンと下がるんです。同じものを基本に使えますからね。あとちょいちょいとチューニングするだけです。こうした方が、部品を共通化するよりも格段にコストが抑えられるんです。

 へ~。特性の共通化というのは、あえてハードを別のものにしても、ソフトウエアからみた特性を共通化することによって、ソフトウエアの開発費を削減することだったのだ。
 ちょっとびっくりである。自動車といえば、ハードウエアコスト削減の見本のような業界である。数が圧倒的に多いので、少しでもハードの費用を削減するというのが基本だと思っていた。ところが、ソフト開発費の方が膨大なのだ。
 でもこれは、少しわかる気がする。ハードの信頼性は、信頼性試験という今まで積み重ねられてきた技術で担保できる。しかし、ソフトの信頼性は、そうした共通の信頼性試験はないのである。コーディング規則、単体試験、膨大な組み合わせ試験、そして実際の走行試験など、とんでもない費用がかかっているのであろう。
 ちょっとマイコンが安くできるからと、コストダウンと称して、ソフトの費用を考えずに、ころここマイコンを変えがちな、どこかの電機メーカーのハード技術者に聞かせたい話である。

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