物理の散歩道という昔の本に出ていたのと同様の問題が最近の日経サイエンスで取り上げられていた
日経サイエンス2014年08月号を読んでいたら「蜂蜜がとぐろを巻く謎」という記事があった。これを読みながら、どこかで読んだような話だと思って記憶をたどってみると、思い出した。新 物理の散歩道〈第1集〉
という本の中の「ミルクの糸」という記事の中で扱われている問題に似ているのである。
後者は、イチゴにかけるコンデンスミルクがとぐろを巻くということからスタートして、とぐろを巻く原因が粘性であるという結論を出す。前者は蜂蜜がとぐろを巻く原因が何かということとで、粘性であるという結論だけではなく、高粘性流体の場合にとぐろを巻くモードまで解析している。もちろん前者の記事は後者に比べてかなり解析も進んでいるが、とぐろを巻くという現象そのものは同様の問題である。後者の記事の初出は1969年で、今から40年以上も前の記事である。
こうした身近なとぐろを巻くというような現象が、物理学的にどうなっているかということが、きっちりとわかっている訳ではないということがよくわかかる。とぐろを巻くというような現象は物理学的な方程式だけでは解析できない分野なのであろう。
« 色が知的財産になるとは | トップページ | 国立科学博物館「太古の哺乳類展」へ行ってきました:少しあっさりとした展示だった »
「学問・資格」カテゴリの記事
- いくら先進的な技術でも賛成できない研究:脳組織から記憶を回収してコンピューター内に意識を再現(2018.04.18)
- 失敗の重要性を学ばせる(2016.07.17)
- 放送大学の「Webのしくみと応用」が意外に参考になる(2015.10.26)
- 統計学に対する米国と日本の違い:米国にあって日本にないもの(2015.03.18)
- ソフト全盛の時代、もうハードを学ばなくて良いのか?:日経テクノロジー onlineの記事より(2015.01.14)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- CQ出版の感謝祭:トラ技やInterface誌のバックナンバーを購入するならこの機会に(2018.04.13)
- トラ技5月号の記事『間一髪!測定器の命綱「グランド」』:私も経験あります(2018.04.12)
- トラ技5月号の特集は「micro:bit&新PIC入門」:PICの記事はPICファン必読(2018.04.11)
- Interface誌のフレッシャーズ特集号を振り返ってみる(2018.03.25)
- Interface5月号の特集は「もくもく自習 人工知能」:ポストに投函された新聞とチラシを自動判定するシステムが秀逸(2018.03.24)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/568535/60260629
この記事へのトラックバック一覧です: 物理の散歩道という昔の本に出ていたのと同様の問題が最近の日経サイエンスで取り上げられていた:
« 色が知的財産になるとは | トップページ | 国立科学博物館「太古の哺乳類展」へ行ってきました:少しあっさりとした展示だった »
コメント