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2015年1月24日 (土)

「1つの分野に絞ったほうが専門性を高められる」は間違い:日経ビジネスの記事より

 2015年、こんなエンジニアは生き残れない (4ページ目):日経ビジネスオンラインに、技術者として重要な内容が書かれていた。
 まず、この記事にあるフルスタックエンジニアとは何かについて少し引用する。

 フルスタックエンジニアとは、特別に定義された言葉ではなく自然発生的に出てきたものなので、線引きはあいまいだが、一般的にはクラウド等でのインフラ構築から、アプリケーションの開発、簡単なフロントエンドの実装までを1人で担当できる「Webアプリケーションを1人で作りきることのできるエンジニア」を指すことが多い。

 つまり、技術で分割するのではなく、作りたいものがあれば、それを1人でこなせるエンジニアということだろうか。いろいろな技術ができるエンジニアというのは、一見よさそうだが、その専門性が低くならないのか、という疑問が出てくるという。それに対する筆者の反論を、少し長くなるが引用する。

 フルスタックエンジニアを語る際に誤解されやすいのが、同じ時間を使うのであれば1つの分野に絞ったほうが専門性を高めやすく、色々やるフルスタックは器用貧乏になるのではないか、ということである。
 これはむしろ逆だ。特定言語や特定フレームワーク、サーバーだけなど、特定領域しか知らないということは、ブラックボックスが非常に多い状態だ。なぜそうなっているか、なぜそういう動作をするのかが分からない状態で使っているので、中途半端な知識になりがちである。
 そのような状態だとトラブルが起きた時に、自分が知っている範囲でしか対応できない。また新しい技術を学ぶ際にも、中で何が起きているかを想像できると、それぞれの技術的な細かいルールを丸覚えしなくても理解できるようになる。
 つまり、「なぜ動いているか」というコンピューターの原理原則を知っておくことが重要なのだ。フルスタック化するということは、1つひとつの細かい技術的ルールを覚えるということではなく、コンピューターの原理原則を知り、新技術の学習速度を高めるということなのである。

 これは技術者の成長を考えるときに非常に重要な話である。私は組み込み技術者なので、その観点からいうと、ハードウエア、ドライバ、組み込みOSという一連の技術ができ、ちょっとした組み込み機器なら一人で作れる技術者が組み込み分野でのフルスタックエンジニアということになるのだと思う。その対比が正しければ、私は、この筆者の意見に全面的に賛成である。Web系にせよ、組み込み系にせよ、応用系の技術者にとっては、その中の1つの技術分野を極めるというよりは、必要な分野を全て知っておいた方がいい。
 もちろん、全ての技術分野で一流の技術者になるというのは、スーパーマンでもない限り無理だ。でも、ある特定の分野は一流で、それ以外の分野もそれなりに理解し、実装できるというのは重要だ。というよりも、特定の分野以外にふれたことのない技術者は、その特定の分野でも一流にはなれないと思う。ある分野で一流の技術者になるには、他の分野にふれることも重要なのだ。
 少なくとも、組み込み技術者で、ハード「しか」わからない、ソフト「しか」わからないという技術者は通用しない。

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