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2015年1月15日 (木)

トランジスタ技術2月号の特集は「永久ミニ電源× マイクロワット作戦」:後半の低消費電力化が参考になる

 トランジスタ技術 2015年 02月号の特集は、永久ミニ電源×マイクロワット作戦。何のことかわかりにくい。サブタイトルの「電池もいらねぇ! 光や熱で動く手ぶら電子回路の製作」の方がわかりやすい(あまり品のあるサブタイトルとは言えないが)。
 永久ミニ電源というのは、太陽電池などの発電素子のことで、マイクロワット作戦というのは、それを使いこなすために必要なマイコンの低消費電力化技術である。
 発電素子として、太陽電池は既に一般的になっているが、光/振動/熱/電波などをエネルギー源とする素子が既に入手可能になっているというのは知らなかった。
 組み込み技術者から見た本誌の価値は、後者のマイコンの低消費電力化技術である。ここまでやるか、という工夫の数々は、組み込み技術者として参考になるに違いない。
 低消費電力化技術のために重要なのは、まずマイコンの動作のどこで電力が消費されるか、どうすれば電力の消費を削減できるかを理解することである。いろいろな手段が解説されている。
 論理回路の動作率よりクロック周波数の方が消費電力に影響する:これは、まあ常識だろう。
 パワーオン・リセット直後の消費電力は意外に大きい:はい。意外に大きいです。このことを事前に知っていれば、あんなトラブルはなかったです・・・。
 DMACを使ってCPUを休ませる:ここまでやるのか・・・。こんな手段までは考えたことはない。というか、ここまでシビアな低消費電力化を要求される開発の経験はない。
 組み込み技術の初心者でも経験者でも参考になると思う。
 実装面では、マイコンのスリープモードをいかに使いこなすかがキーになる。MSP430FR、nanoWattXLP、tinyAVR、RL78などCPUについて、そのスリープモードを解説している。
 製作記事も面白い。水の気化熱で動くディジタル温湿度計である。水を入れておけば温湿度計が動くのである。昔の温湿度計は、乾球と湿球があって、湿球の方には水を入れるようになっていた。湿度は乾球と湿球の温度差から表で求めるという方式だったが、今やディジタル温湿度計が動くのである。
 低消費電力化技術は、組み込み技術者のすべてで要求されるわけではない。私の経験でも、電池駆動の機器よりも、電力はACアダプタで供給という機器の方が多かった。後者の場合、低消費電力化技術はさぼど必要とされない(熱対策で必要になることくらいだ)。しかし、知っておいて損のない技術だし、いろいろなテクニックを駆使するというのは組み込み技術者の醍醐味でもある。

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