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2015年1月28日 (水)

なんでも可視化すればいいわけではない

 ミッションと可視化が、大メーカーをダメにした(page 4) - リアル開発会議 - 日経テクノロジーオンラインを読みながら、「そうだ。その通りだ。」と激しく同意した。少し引用する。

 今、大手企業では先に分かっていることだけで経費の概要を想定して、予算化して、それを使いましたという形になりがちです。逆に言うと、予算化していないことに使う資金はないわけです。そうすると、もう新しいことはできなくなる。一度そうなると、前年度との比較で新しい年度の予算が決まる。既得権益のような形で継続するだけになると、さらに新しいことには手を出せなくなる。

 その通りである。何かやるにも、まず予算化されているか否かが問題になる。内容ではない。しかも、その予算というのは、少なくとも何か月か前に計画されたものである。たとえば、4月からの新年度の予算は、1月には決まっているだろう。この技術の進歩の激しい時代に、何か月も前の予算を執行することが重要というのは、時代に合わない。その原因の1つが、可視化であるという。少し引用する。

 ミッションという名前の下に予算がすべて可視化されちゃって、経理担当の若手に全部見られてるわけ。20代の経理担当者から「この経費は何ですか」と50代の本部長がいじめられたりする。

 つまり、個々の予算のミッションが全て決まっていて、これが経理から丸見えなのである。昔も予算制であったことは同じなのだが、その執行は本部長の裁量だった。今ほど可視化されていなかったので、予算時の申請と異なることにも費用を使えたのである。
 ただ、私がもっと危惧しているのは、ヒトの可視化である。そのミッションに誰が充当されているのかを厳密に管理したがるスタッフがいたりする。開発費に人件費を含めて、それぞれのミッションにどれだけの総費用がかかっているかを計算したがるのでる。
 一見正しい意見のように思えるが、ヒトを人件費換算することから組織の劣化が始まっている。新しいことを始めるフェーズで一番大切なのは個人だ。Aさんだからできる、という仕事があるのだ。1人月=XXX円という計算式に入れたがることそのものが新しいものを生み出す土壌を妨げているのである。
 まあ、そういう計算をするスタッフは、大した付加価値を生まないから、その連中の仕事は人月で計算すればいい。そんなバカなことをやりたがるスタッフをクビにすれば、人件費も浮くことだろう。 

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