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2015年3月19日 (木)

ハーバード・ビジネス・レビュー4月号にIoTに関するマイケル・ポーターの論文

 ハーバード・ビジネス・レビュー 2015年 04 月号の特集は「IoTの衝撃」である。その中に、かの有名なマイケル・ポーターの論文が掲載されている。題して、「接続機能を持つスマート製品」が変えるIoT時代の競争戦略。
 この論文では、IoTという言葉を使わずに、「接続機能を持つスマート製品」という言葉を使っている。それは、IoTのもたらす影響を、IoTという言葉では表現できていないからだ。IoTという言葉を字義通り解釈すると、単に情報を伝達する仕組みにすぎないからである。そうではなく、接続機能を持つスマート製品の機能や性能の増大とそれが生み出すデータこそが、競争の新時代の到来をつげているという。
 論文のイントロの部分は、既存の知識の整理で、IoTに興味のある技術者ならば、よく知っている話ばかりである。ここで読むのをやめるのはもったいない。業界構造を変化させる可能性をファイブフォースで分析するあたりから、さすがにポーターだと思わせる内容が出てくる。
 競争優位の戦略的ポジションを得るために自社が選択すべき10の選択肢などは、戦略を議論する際にかなり参考になるのではなかろうか。選択肢の項目だけ引用しておく。


・接続機能を持つスマート製品の機能や特性のうち、どれを追及するのか
・製品とクラウドにそれぞれどれくらいの機能性を持たせるべきか
・開放的なシステムと閉鎖的なシステム、どちらを追及すべきか
・接続機能を持つスマート製品の機能とインフラすべてを内製すべきか、それともベンダーや事業パートナーに外注すべきか
・製品やサービスの価値を最大化するには、どういったデータを確保、分析する必要があるのか
・製品データの使用権とアクセス権をどう管理するか
・流通チャネルやサービス網の一部または全部を中抜きすべきだろうか
・ビジネスモデルを手直しすべきだろうか
・製品データを第三者に販売して利益を得るタイプの新規事業に乗り出すべきだろうか
・事業の範囲を拡大すべきだろうか

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