カテゴリー「経済・政治・国際」の記事

2018年9月10日 (月)

モノ売りとサービス事業:やっぱり根本的に発想が違う

 ある講演で、米国でのコネクテッドデバイスの売り上げは、昨年がピークで、少しづつ落ちていくという話があった。メーカー視点からすると、つまりは市場が縮小していることになる。ところが、である。その講師は、コネクテッドデバイスの世帯普及率が今後も増加するので、ビジネスチャンスは拡大する、というのである。なるほど、サービス事業で考えると、世帯普及率の数字の方が重要なのだ、と今さらながら気づいた。
 新卒でメーカーに就職し、技術開発一筋で30年余りやってきた私は、メーカー発想が根付いている、モノ売りの発想である。でも、人口減の日本で、ほとんどの製品市場は縮小するに違いない。メーカーにとっては、難しい世の中である。

2018年2月15日 (木)

働き方改革といいながら手段系しか議論できない企業

 働き方改革に流布する“神話”を疑え!調査から見えてきた意外な結論とは - ITpro SPECIALは、面白い記事だ。ノートPCで大した製品を持っていないデルの広告記事で、働き方改革ということで一律でノートPCを支給するより、PCを持ち歩かない社員にはデスクトップPCの方がいいよ、という。まあ、私もそう思う。
 だいたい、働き方改革というと、ノートPCを持って、どこでも仕事ができる。オフォスはフリーアドレスにして、隣の部署とも交流をする、とか、そんな手段系の話ばかりである。そもそも、その仕事で、どうすれば良い仕事ができるのか、という検討は一切しない。一歩譲っても、効率的な仕事の話ばかりである。でも「仕事を効率化」することが「改革」とは思えない。せいぜい「改善」だろう。
 「改革」というからには、「良い仕事」とは何かから考えないといけない。でも、そういう本質的な議論は苦手なので、働き方改善に走るのだ。まあ、私の周辺でも、ノートPCと携帯電話を全員に配布ということが、働き方改革だ、と言っている人たちがたくさんいる。それも、経営層に。困ったものだ。

2016年12月 9日 (金)

シェアリングエコノミーの原動力は人とのつながり:つながりたくない人も多いけど

 ニュース - 「シェアリングエコノミーの原動力は2枚の写真で分かる」、第一人者が語る:ITproは、シェアリングエコノミーの原動力は経済的価値よりも社会的価値(特に人と のつながり)だという記事だ。記事を見てもらえればわかるが、こんな例だった ら、そりゃ楽しいに違いない。でも、世の中いい人間ばかりではない。つながり どころか、近寄るのもいやな人だって存在する。そんな時に、我慢できるのは やっぱり経済的価値なのだと思う。

2016年12月 2日 (金)

タワマン増税:金持ちの節税対策ってすごいね-まったく縁はないが・・・

 タワマン増税という言葉を初めて知った。日経ビジネス11/28号によるとタ ワーマンションでは、低層階と高層階の価格にかなりの差があるが、税金として の評価額は同じなので、高価な高層階を相続させるとかなりの節税効果になるの だという。これを税金逃れと考えて、増税しようというのがタワマン増税だ。
 記事の例で出ていたのが、低層階5000万円、高層階2億円でも、課税評価額と しては5000万円らしい。例を見るだけで、庶民には全く縁のない話であることが わかる。

2016年11月29日 (火)

オムニチャネルとマルチチャネル:販売員の商品知識の向上が課題だと思う

 セブン&アイの戦略で一躍有名になったオムニチャネルだが、「リアルでも ネットでも、あらゆる販路でモノを売る」という意味ではないらしい。日経ビジ ネス11/28号によると、これはマルチチャネルといって古くからある考えらしい。
 では、オムニチャネルとは何かというと、リアルでもネットでも、同一の情報 に基づいて”接客”して顧客との関係性を深める」ことらしい。知らなかった。
 日経ビジネス11/28号の特集記事「本当のオムニチャネル」を読んでも、出て くる事例のほとんどはマルチチャネルじゃないの?という疑問だらけだ。
 そもそも、今、リアル店舗の販売員の商品知識は昔に比べて低下している。昔 はカタログくらいしか情報源がなかったので、店舗の販売員の知識は顧客を上 回っていた。でも、今では、ネットで調べている顧客の方が、自腹を切ってモノ を買うための調査なので、はるかに知識がある。
 では、リアル店舗の販売員はネット顧客に勝てないのだろうか?そんなことは ない。たとえば、我が家では、冷蔵庫は家電量販店で購入した。販売員のメー カー間比較の言葉が非常に参考になったからだ。もともと、我が家では、大型家 電はアフターサービス・施工・設置・古い製品引き取りなどを考えてネットを使 わない方針なのだが、冷蔵庫は販売員の知識も評価対象であった。ネットより少 しくらい高価でも、アドバイスに対する対価と思えば高くはない。
 財布も百貨店で買った。欲しい仕様を販売員に言ったら、先方から提案してく れたのである。これも、きっとネットの方が安いに違いないが、自分では見つけ れれないので、アドバイスに対する対価である。
 一方で、今持っているカバンが古くなったので、買った百貨店の売り場へ、こ れと同じような(同じものはないだろうから)カバンはないか?と聞いたら、その 売り場の誰も答えられなかった。提案もなかった。もう、そこでは買わないだろう。
 自分の担当商品だけでなく、その分野に関する知識のある販売員、そのアドバ イスに対価を払う顧客がいなければ、オムニチャネルの中でリアル店舗の役割は ショールームと商品お渡しの場所になってしまう気がする。

2015年6月 9日 (火)

マイナンバーの目的がよくわかる記事:日経ITproの記事より

 マイナンバーについては、私のよく読む記事がITよりだからか、プライバシーに関することとか、システム開発にかかわることとか、いずれにせよ実装寄りの話が多かった。そもそも何をするためのものかについても、新聞記事だけでは、今一つ全体像がつかめなかった。
 作った人が明かすマイナンバー プライバシー保護の勘所 - 第1回 国家管理?マイナンバーの本当の目的とは?:ITproは、そもそもマイナンバーを作る目的は何なのか、ということをわかりやすく解説してくれる記事だ。
 これを読んでも、私としては、マイナンバーを是非とも推進してほしいとは思わない。やっぱりプライバシーのことが心配だからだ。だが、一方で有用性についてもよく理解ができる。
 この手のプライバシーがからむシステムに関する必要性の有無は、有用性とリスクとのトレードオフである。私は、リスクの方が大きいと思うが、有用だという意見も当然あるのだろう、ということが理解できた。

2015年6月 7日 (日)

イスラム教人口、2050年にはキリスト教にほぼ匹敵:日本にいるとわからないが

 イスラム教人口、2050年にはキリスト教にほぼ匹敵=米調査機関 - WSJによると、2050年には、イスラム教の人口がキリスト教の人口とほぼ同じになるという。日本では、ぴんとこない話だが、グローバル化の流れで、私の近辺でもイスラム教の社員がいたりする。10年前には考えられなかったことだ。
 私は、海外ドラマが好きでよく見ている。海外ドラマと言っても、その大半は米国ドラマである。米国ではキリスト教が最大勢力なので、どうしてもキリスト教よりの内容になっているところがある。宗教がらみの話になると、たまに、日本人の私には理解できないこともある。それでも、イスラム教よりは、知識がある。
 日本がグローバル化するということは、昔は、キリスト教社会とつきあうということと同義語だったが、今後はそこに、イスラム教社会が入ってくるのだろう。技術開発の現場では宗教は関係ないが、飲み会など技術開発以外の場では、それなりにタブーを気にしたりする必要がある。日本人にとっては、難しい話だ。

2015年5月30日 (土)

Apple社の最高デザイン責任者:日本の一般的なメーカーのデザインとは同じ言葉のようで内容がかなり異なる

 ニュース - Apple、新たな役職「最高デザイン責任者」にJonathan Ive氏を任命:ITproによれば、米Appleが新たに設置した「最高デザイン責任者」の役職に、デザイン部門上級バイスプレジデントのジョナサン・アイブ氏を任命した。このニュースに関連して、ITpro編集長日記 - アップルの最高デザイン責任者任命は日本企業を動かすか:ITproでは、「果たして日本のIT会社で最高デザイン責任者を置く企業が現れるでしょうか」という記述があった。
 少なくとも、日本の一般的メーカーで、最高デザイン責任者を置いても全く意味がないと思う。
 なぜかというと、ジョナサン・アイブ という本を読んで、Apple社のいうデザインが、日本メーカーのデザインとかなり違うということを実感したからだ。このことについて別のブログへ書いたことがある。
 私の知っているのは電機業界だけだが、この業界は、Apple社に比べて、製品系列が多い。しかも、その製品系列は、使われ方も、その業界における企業ポジションもまちまちだ。なので、そんな企業にとって、そもそも最高デザイン責任者に意味があるのかどうかもよくわからない。

2015年4月13日 (月)

マイナンバーが派遣会社の追い風になる:日経ITproの記事より

 マイナンバー制度が世の中に及ぼすインパクトというのは、よくわからない。個人としての影響は、前に書いたことがある。
 キーパーソンに聞く - コンビニバイトが「派遣」に変わる:ITproという記事によると、マイナンバーの管理はかなり大変で、コンビニなどのアルバイトの雇用関係にまで影響を与えることになる。管理コストがかかりすぎて、小さな店舗などでは対応しきれないのである。結果、派遣会社からアルバイトを派遣する形態が多くなるのではないか、という話である。
 派遣という業態は、いろいろと非難を受けてきた。社内で長期期間勤務しているにもかかわらず、いつまでも派遣というのは、確かにいびつである。しかし、アルバイトというのは、昔からあった働き方である。実は、簡単に直接雇用できるがゆえの、いろいろな問題があったのではないか、とも思う。その間に、まともな派遣会社が入ることによって、アルバイトにとっても働く環境が改善されれば、と思う。

2014年8月26日 (火)

サラリーマンにとって人ごとではない「会社が消えた日」

 SANYOというブランドは、SONYやパナソニックに比べて安物という印象のあるブランドであった。一方で、ユニークな製品も数多く手がけるという印象のブランドでもあった。現に我が家でも、炊飯器(たぶんSSANYOブランドの最後の製品)、食洗機は、値段ではなくSANYO製の特徴が他社製にないものだったので、それを選択した。そういう意味でSANYOブランドがなくなったのは、私にとってはユニークな製品を作る会社が消えてしまったという印象でもあった。
 会社が消えた日 三洋電機10万人のそれからという本は、SANYOという会社が消えていく過程、パナソニックに吸収されてからの元社員達の苦闘などを取材したノンフィクションであるが、サラリーマンにとっては、明日は我が身という本である。
 パナソニックがSANYOを買収して、SANYOというブランドを残さなかった。それは、SANYOの部門を切り売りするということでもあった。個性的なSANYO社員は、パナソニックという大企業にとっては、邪魔な存在である。というのは不正確で、パナソニックの官僚的な組織の中で生きてきた組織人にとって、SANYOの個性的な社員を理解できなかった故に、邪魔な存在にしか見えなかったということなのではなかったかと想像する。ただ、いづれにせよ、SANYOの人たちがパナソニックから追い出され、ユニークなSANYO製品のような製品がパナソニックブランドで出てくることはもうないのだあろう。個性の時代といいながら、一度官僚化した組織では、個性は好まれないのだろう。

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