カテゴリー「組み込み技術」の記事

2018年1月16日 (火)

Armから見たAmazon FreeRTOS:デバイスメーカーの全方位外交と独自戦略

 少し前に、Amazon FreeRTOSの話を書いた。Armは、Amazon FreeRTOSをサポートしている。これは、デバイスメーカーとしての全方位外交の1つだろう。現に、IoT関連のいろいろな標準化にArmは顔を出している。
 一方で、ArmにはMbedという独自のRTOSがある。それを基に、セキュリティ、クラウドまで広げて、Armとしてのエコシステムを作ろうとしている。IoTを取り巻くエコシステムの選択肢をより豊かにしていく――Arm (1/2) - MONOist(モノイスト)を読むと、そのあたりの、デバイスメーカーとして全方位戦略と、Armというデファクトのデバイスから事業分野を広げていこうというArmの野心的な独自戦略を垣間見れる。
 私は、デバイスメーカーがあまりにも手を広げるのは反対だ。まるでIntelとマイクロソフトが1社になってしまうような恐れを感じている。技術というものは、ライバルがいてこそ進歩するものだからだ。一方で、その対抗がAmazon FreeRTOSというのも、イヤである。組み込み技術が、クラウド側から侵略されるのは、組み込み技術者として感情的には許容できない。
 デバイスも、RTOSも、複数の選択肢のある、健全な技術競争が続いて欲しいものだ。

2018年1月14日 (日)

実は大きなインパクトがあったAmazon FreeRTOS:ライセンスがMITライセンスになるのがポイントらしい

 少し前に、AmazonのRTOSの話を書いた。FreeRTOSベースということで、特に大したものではない、と思っていた。ところが、組み込み業界に大インパクト「Amazon FreeRTOS」の衝撃 (1/4) - MONOist(モノイスト)を読むと、かなり大したものだったようだ。
 従来のFreeRTOSのライセンスはGPL V2だったが、これがMITライセンスになるらしい。MITライセンス準拠にするには、製品のパッケージに、License.txtというファイルを追加してここに著作権表示とライセンスだけ掲載すればいいらしい。
 なるほど、ソースコードの開示義務がないというのはいいことだ。実際、GPL V2ライセンスで製品開発したときの、ソースコード開示というのは、かなり厄介なのである。開発プロセスの中に組み込まずに、開示要求があったときにあわてて用意すると、1人月とかの単位で工数を使ってしまうからだ。

2018年1月11日 (木)

トランジスタ技術2月号の特集は「測定器完備!バーチャル実験ベンチでI/O」:5800円で購入できるLabVIEW HOME Bundleと3万円台で購入できるUSB測定器Analog Discovery2を使いこなす

 トランジスタ技術 2018年 02月号の特集記事は、「測定器完備!バーチャル実験ベンチでI/O」。
 個人で購入するには計測器は高い。会社では、数百万円のオシロを使っているが、こんなものを個人で購入できるわけもない。ということで、選択肢として、USB測定器がある。信号入出力の部分のみハードウエアで実現し、それをUSB経由でPCと接続し、信号処理とユーザーインターフェースはPCにゆだねるのである。そんなUSB計測器の1つがAnalog Discovery 2だ。FPGAボードで有名なDigilent社が作った。
 さすがに、このUSB測定器だけでは特集記事にはならないのだろう。これにLabVIEWを組み合わせて特集にした。LabVIEWは、計測器制御では有名なソフトウエアで、昔々、GPIBという計測器用I/Fしかなかった時代から使われてきた。これも、個人では手の届くようなソフトウエアではないのだが。LabVIEW 2014という古いバージョンを個人ユースに限るというライセンス条件で安価にしたLabVIEW HOME Bundleが入手でき、さらにAnalog Discovery 2と接続できるということで、こんなこともできる、という特集記事に仕上げた。ここまでのことが、個人で何とか入手できる投資金額でできてしまう、というのは、いい世の中になったものだ。
 本誌の特集の良いところは、こんなことができます、だけでなく、オシロの帯域やプロービングなどの基本的なことも解説されているということである。さらに、アンチエイリアス・フィルタなどを追加して、高級な測定器にするという記事まであるが、ここまで必要な人はさすがにいないと思うが、値段の高い測定器との違いを意識することで、こうした安価な測定器の限界がわかるはずだ。
 Analog Discovery 2の日本語マニュアルが付録につき、なおかつCQ出版でも、直販するらしい。なかなかの力の入れようだ。

2018年1月 9日 (火)

CESまでGoogleが

 CESが1/9から開幕した。今後、Webなどで記事がアップされるに違いない。CES 2018 - CES 2018がラスベガスで1月9日開幕、米グーグルが初の本格出展:ITproによれば、Googleが本格的に出展したらしい。やるとなると徹底的にやる会社の本領発揮で、会場のあちこちに「Hey Google」という看板を出しまくっているようだ。Google Homeの大攻勢をかけることになるのだろう、きっと。

2017年12月27日 (水)

「コネクテッドカー」のセキュリティ課題:すごくわかりやすい記事

 前にも書いたが、ジープのハッキングは、本当に衝撃的な内容であった。ネットに接続されるものは、必ずハッキングされるという典型例のような話であった。その時から現在に至るまで、状況が大きく変わったのが自動運転に対する実現可能性である。今では、自動運転に懐疑的な専門家はほとんどおらず、いつ実現するかという話になっている。
 自動運転に地図は必須なので、地図の更新のためネットとの接続は必須であろう。つまり、安全のためにネットに接続しないという選択肢は、自動運転に関する限りありえないことになる。そうなると、やはり最大の懸念点はセキュリティであろう。
 Mentor Forum 2017 - Automotive Day|講演レポート:【徹底解説】つながるクルマ「コネクテッドカー」のセキュリティ課題と対策 (1/4) - TechFactoryは、これを解説した記事である。今まで読んだ解説の中で、最もわかりやすい解説だ。

2017年12月24日 (日)

iPhone Xの顔認証が早くもハッキングされる:3Dプリンタを使った顔型のマスクでロック解除に

 iPhone Xの顔認証「Face ID」が早くも突破 “予想よりずっと簡単”なその手口とは - TechTargetジャパン セキュリティによると、今回の手口は「悪用は普通のユーザーにとっては難しい。だがプロにとっては簡単だ」そうだ。ということは、まあ我々のような凡人は警戒する必要はない。でも、そうでない人にとっては、要警戒だろう。顔という、いつも人目にされしているものを使ってロック解除が可能なのだから、パスワードよりもたちが悪い気がする。

2017年12月18日 (月)

相変わらず元気な坂村教授:TRONのμT-Kernel 2.0がIEEEの標準に

 TRONプロジェクトで有名な坂村教授は、相変わらず元気のようだ。TRONはIoTに加えてAIも取り込む、IEEEによる標準化でさらなる普及へ (1/2) - MONOist(モノイスト)によれば、μT-Kernel 2.0をIEEEの標準にしようと具体的に動いているし、AIにも力を入れていくらしい。
 CPUについては、ARMがデファクトでほぼ決まりだが、RTOS周りはまだまだ群雄割拠の状況だ。そもそも、全てのニーズにあったOSというものが存在しないという前提に立てば、TRONにだって十分な活躍の機会があるはずである。頑張ってほしいものだ。

2017年12月17日 (日)

ARM社のロゴがいつの間にか小文字に

 Arm Tech Symposia Japan 2017に行ってきた。時間がなかったので、午前中の講演しか聞けなかったのだが、いろいろ興味深かった。技術の話はともあれ、ロゴが小文字に変わったという話はびっくりした。全く気付かなかったからだ。私の周辺でも気づいていた人はいなかった。人の注意力というのは、そんなものなのだろう。

2017年12月12日 (火)

スマートスピーカーでプライバシーが丸裸になる:本当はスマートマイクロフォンだからね

 ASCII.jp:スマートスピーカーでプライバシーが丸裸になる!?の表題は少しおおげさだ。Amazon Echoなどの主要製品で、実際にそういう事故が起きたわけではないからだ。でも、起きるかもしれないということは、十分に注意すべきことだと思う。
 そのためには、前にも書いたが、今のスマートスピーカーは、スマートマイクロフォンだということを十分に周知させる必要がある。機械としては、いつでも音をとらえられるようになっている。そもそも、呼びかけに答えられるということは、常に、音声認識エンジンが動いているということである。それを録音していないのは、メーカーがまともなメーカーだからにすぎない。そこに、まともでないハッカーがハッキングしたが最後、プライバシー侵害装置に変わるわけだ。

2017年12月11日 (月)

Amazonがマイコン向け組み込みOSを無償提供:といってもコアはFreeRTOSだが

 アマゾンがマイコン向け組み込みOSを無償提供、FreeRTOSにライブラリをバンドル - MONOist(モノイスト)というニュースは、Amazonが組み込みに本気になっているということのあらわれかもしれない。といっても、コアはFreeRTOSで、その上に、AWS IoT CoreやAWS Greengrass対応のミドルウエアを追加して提供するという形のようである。

より以前の記事一覧

2018年1月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

公告

  • Google Adsense
無料ブログはココログ